
相続マーケティング研究所 むねお所長こと、
株式会社ライブリッジ 代表の川口宗治です。
あなたには好きな数字や大切にしている数字がありますか?
むねお所長が好きな数字はいくつかあります。
大学時代のアメフトの背番号「10」
2013年、独立した月の「11」
など、好きな数字、大切にしている数字が思い浮かぶのですが、
中でも「No.56」という数字はむねお所長にとって特別な数字なんです。
今日の記事では、むねお所長がNo.56という数字に懸ける想いについて語ります。
今日の記事は相続マーケティングには全く役に立たない内容かもしれません。
しかしむねお所長という人間を作る上で欠かせないエピソードです。
関心のある方は最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
1993年10月、金沢にて

時は1993年10月。
むねお所長は19歳・大学2年生でした。
富山大学でアメリカンフットボール部に入部し、来る日も来る日も夜遅くまでアメフト漬けの毎日でした。
むねお所長の母校はアメフト部の歴史が浅く、当時はまだ弱小チームでした。
前年の北陸学生リーグでは9チーム中9位。
今年こそは最下位脱出、という悲願のシーズンの第4試合、対戦相手は福井大学、場所は金沢市営球技場。
福井大学は富山大学の創部以来勝利したことがない強豪校でした。
高校時代は帰宅部だったむねお所長。(誰も信じてはくれませんが笑)
大学入学後に始めたアメフトでしたが、むねお所長なりに猛練習の結果、
2年生の時にはチームのエースWR(ワイドレシーバー=パスをキャッチする役割のプレイヤー)
として試合に出て活躍させていただきました。
(北陸リーグの他チームからは「あの2年生、ナニモノやねん」と秘かに注目してもらっていたようです)
この試合も当然スターター(先発)を務め、全てのプレイに出場しました。
勝利目前で迎えた最終プレイ

富山大学10-14福井大学と4点ビハインドで迎えた試合終了直前の最後の富山大学の攻撃。
我がチームが最後の攻撃でタッチダウンを取れば6点追加で逆転勝利です。
富山大学は順調にボールを進め、タッチダウンまであと2ydsまで攻め込みました。
残り時間3秒となったところで、富山大学が最後のタイムアウト。
タイムアウト中に告げられた次のプレイは
「パスNo.10」
(当時背番号10だったむねお所長に投げるスペシャルなパスプレイ)
でした。
むねお所長にこのパスが通ればタッチダウンで6点追加。
最終プレイで富山大学が逆転勝利するというシナリオが完結する、まさに一歩手前でした。
しかもこの「パスNo.10」は試合の「ここぞ!」というポイントで絶対に決めるべく、
練習で何百回と繰り返して準備してきた鉄板プレイ。
このシチュエーションでこの得意プレイを披露できること、そしてパスをキャッチした瞬間に富山大学の勝利が確定する状況に、むねお所長はひどく興奮していましたし、
チームの誰もが勝利を確信していました。
そして運命の最終プレイが行われたのですが…
思いも寄らない結果になったのです。
やってはいけない過ちを犯したむねお所長

最後のプレイは全プレイヤーが練習通り動き、順調に進みました。
そしてむねお所長目がけてパスが飛んできました。
練習通り、いや、何百回という練習を通しても過去一番と言っていいくらい、それは完璧なパスでした。
自分に向かって飛んでくるボールを見つめながら、
「よっっしゃ!勝った!!」
と思ったその瞬間、
むねお所長はボールを落としてしまいました。
パス不成功・・・
あんなに練習した最終プレイは失敗に終わり、その瞬間残り時間は0秒となり福井大学の勝利が確定しました。
むねお所長が落球した直後にガッツポーズをする相手チームの面々。
対する富山大学のチームメイトは全員が膝から崩れ落ちました。
このプレイが失敗した原因、それは100%「むねお所長の油断」だったと、30年以上経った今振り返ってもそう思います。
失敗してはいけない場面で起きた失敗。
やってはいけない過ちを犯してしまったむねお所長。
試合終了後もむねお所長はしばらく放心状態でした。
引退する先輩の魂の叫び

試合終了後、グラウンドの片隅でむねお所長は敗戦の責任を感じ、泣きました。
四つん這いのような格好で地面に顔を擦りつけ、
「ごめんなさいーっ、ごめんなさい・・・俺のせいです、俺のせいで負けたんですっ、ごめんなさい・・・」
と、泣き叫びました。
スタジアムにいた他チームの選手や観客のことなど気になりませんでした。
それは慟哭といっていいほどでした。
チームメイトは誰ひとりむねお所長のことを責めませんでした。
そしてむねお所長を一人にしてやろうという優しさで溢れていました。
それがまた辛くて、むねお所長の涙は止まる気配がありませんでした。
むねお所長が泣き始めてどのくらいの時間が経った頃でしょうか。
その試合で現役を引退する4年生の谷端(たにはた)先輩が近寄ってきて、
相変わらず泣き叫んでいるむねお所長の肩をガシッと掴み、大声でこう叫びました。
「かわぐちーっ、泣くなー!
お前はウチのエースだろーが!!
これからもウチのチームを引っ張ってくんだろっ!!
最後のプレイでエースのお前に賭けたのはチーム全員の総意なんだよ!!
お前がいつも誰よりも早くグランドに来て練習を始めて、
最後までグランドに残って練習してたの、みんな知ってんだよ!!
だから最後のプレイをお前に託したことに誰も後悔してないし、
お前がボールを落としたことを誰も責めてなんかねーんだよ!!
あのボールはお前一人が落としたんじゃない、チーム全員で落としたんだよ!!
かわぐち…
今まで俺たち4年生についてきてくれてありがとうな…
来年はもっと強いチームを作ってくれよな…」
もう自身はこのチームでプレイできない、引退前の最後の試合を終えた谷端先輩の魂の叫びを聞いたむねお所長の泣き声は、さらに大きくなりました。
その日以降、
「あんな悔しい思いはもう2度としたくない。もっともっと強くなって先輩たちに恩返しする」
そう肝に銘じたむねお所長は、それまでよりもさらにアメフトに打ち込みました。
その甲斐あってか富山大学は成長を続け、むねお所長4年の最終シーズンには、北陸学生1部リーグで9チーム中第2位まで成績を伸ばして卒業することができました。
そして物語は続く

富山大学を卒業した後、むねお所長は富山ベアーズという、地元・富山県唯一の社会人チームでアメフトを続けました。
むねお所長は大学時代の背番号10から、社会人では背番号1に変更していました。
あの谷端先輩も同じチームに所属しており、キャプテンを3年間務められ、
その後にキャプテンを引き継いだのが私・むねお所長でした。
谷端先輩はキャプテン退任と同時に社会人アメフトを引退されました。
谷端さんの背番号は大学時代から社会人時代までずっと変わらず「No.56」。
谷端さんが引退するとき、むねお所長は谷端さんにこんなお願いをしました。
「谷端さんの背番号56、来シーズンから僕がつけてもいいですか?」
谷端さんは
「そうか、むねおが56番を着けてくれるのならこんな嬉しいことはないよ。
キャプテンとして、プレイヤーとして、俺たちが愛する富山ベアーズをよろしく頼むな。
あとな、キャプテンとして一番大事なことを教えるぞ。
チームを支えてくれる女子マネージャーのことを、キャプテンのお前が率先して大事にするんだぞ。
何かあったらお前が一番にあの娘たちを守るんだぞ」
むねお所長より10cm以上身長が低く、小さい身体で自分よりも随分大きな相手に怯まず立ち向かっていくプレースタイル
で、学生時代から「小さな巨人」と呼ばれていた谷端さん。
谷端さんの男らしくて優しい一面を見せてもらい、
フットボールプレイヤーとして、キャプテンとして、男として、一人の人間として、
大切なことを教えていただきました。
No.56に懸ける想いとアメフトを思う心、そして相続という仕事



むねお所長は背番号56を背負い、その後10年以上プレイを続けました。
現役でプレイを続けながら、母校富山大学の監督を5シーズン、コーチを8シーズン務めました。
そして2018年、むねお所長44歳のとき、富山ベアーズを引退。
18歳で始めて44歳までの26年間、精一杯やり切った悔いのないアメフト人生でした。
現在51歳のむねお所長は、北陸学生アメリカンフットボール連盟の理事(広報・マーケティング担当)として、
リーグ運営のお手伝いをしています。
また、審判部にも所属しており、年間数試合審判を務めるなど、非力ながらアメフトへの恩返しをさせていただいています。
アメリカンフットボールを愛するすべての人の思いを胸に、
アメリカンフットボールの灯を消さず、大きな炎にして、
次の世代につなげるために、
むねお所長はこれからも活動していきます。
思えば私にとっては相続の仕事もアメリカンフットボールも、
「次の世代に思いをつなぐ」
という共通点があるのかもしれませんね。
むねお所長が56という数字に懸ける想い。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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