「おひとりさま」の相続対策事例

相続コンサルティング顧問契約を継続していただいているクライアントの相談事例をお届けします。

「知人に聞いて、有給休暇を取って相談に来ました・・・」

そのご婦人は私の事務所を初めて訪れた時、遠慮がちにそう言いました。
相談の内容は以下のような内容でした。

相談者

Aさん:50歳女性独身
・家族は自分以外なし
・ご両親は若い頃に相次いで他界。
・今まで結婚をしたことがない。
・現在は公務員。
・ペット1匹と富山県内某所で一人暮らし。

相談内容

今は元気だが、これから先の将来について備えておきたい。
何を考え、どのような準備をしておけばいいか?
また、自分自身の今後どんなことを考えておけばいいのか、何が不安で何を相談すればいいのかすらわからない。

「自分で相談に来ておきながら、何を相談していいかわからない、なんてすみません。
こんな状態で相談に来ても良かったんでしょうか?」

そのようにおっしゃいました。
私の事務所に相談に来る方からとても多い質問です。
私はいつものように、

「もちろんですよ。
私の前では言ってはいけないことなんて何一つありませんから、安心して何でも相談してくださいね*^^*」

と笑顔で答えました。
するとAさんは心からホッとした顔に変わり、少しずつ自分のことを話してくれました。

丁寧なヒアリングを重ねる

話を聞くと、Aさんの不安はもっともでした。
現在は一人暮らし、仕事もある、体も元気ですが、これからのことを考えて不安になる時間が増えてきたそうです。
私は長い時間をかけてAさんの心配事をお聞きしました。

一通り話しをお聞きした後、私からいくつか質問しました。
「Aさんは気づいていないかもしれない、しかしAさんの未来に起こりうること」
についての質問を。

相続コンサルタントの大切な役割の一つ、それがこの
「相談者本人すら気づいていない潜在的な問題に気づいてもらうこと
です。

本人さえ気づいていない問題に焦点を当てる

私が聞いた質問に対し、

「そんなことは考えてもいませんでした。
でも確かにそうですよね、その時のことは早急に考えておかなければなりませんよね。」

「なるほど、それは気づきませんでした。今の私にはとても重要なことですね。」

というように、Aさん自身では気づいていなかった大切なことに気づいてもらうことができました。

お互いの信頼関係がうまく構築でき、その日の面談は終了しました。

2回目の面談では「問題点の明確化」を

Aさんの心配事がなくなるように、相続診断士としてサポートできることや関連する専門士業とも連携しながら考える時間を1週間ほどいただき、2回目の面談を実施しました。
2回目の面談でサポートのプランをご説明したところ、

「ぜひその内容でサポートしてください。費用も問題ありません。
川口さん、どうぞ末長く宜しくお願いします。」

とおっしゃり、相続コンサルティング顧問契約を結んで現在サポートを開始することになりました。
現在は
・遺言書の作成
・葬儀の準備のサポート
・飼っているペットの今後について
・財産管理の委任契約
・後見制度採択の準備
・死後事務委任契約
・生命保険信託

など、
「相続コンサルティング顧問」としてご契約をいただき、Aさんが気になることはすべてサポートさせていただいています。

顧問契約を結んでもうすぐ2年になりますが、Aさんとはとてもいい関係で、深いお付き合いを長きにわたってさせていただいています。

Aさんにも安心をお届け出来ているようで、私としてもとても嬉しく思っています。

この記事を書いた人

川口 宗治

川口 宗治

株式会社ライブリッジ代表取締役。
1973年富山県生まれ。
25歳から39歳まで14年間外資系生命保険会社で
セールスとマネジメントに携わる。
2013年、40歳で独立し、ライブリッジ開業。
現在は「相続マーケティング研究所 むねお所長」
として相続ビジネスで成果をあげたい事業者に、
じわじわと確実に効果の上がる各種プログラムを提供している。
特に社員5人未満のスモールビジネスの方へのサポートが得意。
18歳からアメフトを始め、44歳までの27年間現役を続行。
趣味は焚火、スキンケア、カメラ。好きな飲み物はwhisky。