相続コンサルタントに向いているのは

2019年7月29日

相続コンサルタントという役割は、まだまだ世の中に認知されてはいません。
それだけに、我々相続コンサルタント(もしくは相続コンサルタントになろうと考える人)は、
我々の役割や存在意義、提供できる価値とその大きさについて、誠実に向き合い闊達なディスカッションを経て、
理解を深めていくことが必要です。
今回は相続コンサルタントに向いている人はどのような人か、私なりの視点で解説します。

ちょっと想像してみてください、どこにでもいる二人の大学生を

ここはとある大学のキャンパスです。
Xくんは授業はほとんど出ずに、学校へ行ってもクラブ活動の部室へ行ったり、学生が集まる構内のカフェで友達と話したり、楽しく過ごしています。

学校外での活動ではアルバイトに精を出しています。
アルバイト先の居酒屋で他の大学の学生や社会人の先輩とは仕事が終わったあとに飲みに行ったり、休日が合えば一緒に遊びに行ったりしています。

同じ学校の同じ学部にいる恋人とは、共通の友人を通して知り合いました。
友人同士のコミュニティで遊んだり、彼女とデートをしたりする時間もたくさんあります。

授業に出ることが少ないXくんは、学問を学ぶ大学生としては褒められることは少ないかもしれませんが、学校内外を問わず、幅広い年齢層の友人知人とともに、楽しいキャンパスライフを送っています。

対するYくんは、小さい頃から「学校の先生になりたい」という夢がありました。
高校時代まではクラブ活動をしていましたが、
大学に入ってからは夢の実現のため授業と資格取得のための勉強優先の毎日です。

授業には欠かさず出て、単位を落とすことなど一切なく、ほとんどの授業でA判定をもらう模範的な学生です。
アルバイトといえば家庭教師をたまに行うくらいで、下宿先のアパートと学校を往復する日々。

大学に来てからできた友達はほとんどいません。
たまに学生生協で一緒にランチをとる相手はいますが、いつも会話が途切れがちです・・・

さて、この学校では、もうすぐ定期試験が行われます。

試験で良い結果を得るためにXくんとった行動とは

Xくんは試験前2週間になると試験対策を始めます。
試験対策の具体的な活動は以下のとおりです。

①試験科目を確認する。(→A、B、C、D、Eの5科目と仮定します)

②それぞれの試験科目の授業に必ず出ている勉強熱心な友達を、各教科一人ずつピックアップする。
(Xくんは友達が多いので、だいたいの授業にちゃんと出ている友人は数人以上確保している)

③それぞれの科目が得意な友達に交渉する。
例えば、Aの科目が得意なAくん(≒いつも勉強を頑張っているYくんと同じような学生)に、

「Aくん、今度の試験の対策にAくんのノートを貸して欲しいっていう友達が何人もいるんだけど、よかったら30分だけノート貸してくれないかな?
コピーとったらすぐに返すから。
俺の友達みんなAくんの授業に出てる姿をいつも見てて、すごく印象的なんだって。
だから是非Aくんのノート見せてもらいたいって言ってるんだよね。
それで、試験が終わったらみんなでバーベキューしようって計画してるんだ。
もちろんAくんは無料で招待するから」

このような交渉を、Bの科目が得意なBくん、Cの科目が得意なCくん、Dの科目が得意なDくん、Eの科目が得意なEくんとも、それぞれ進める。

④結果的に、Xくんの元には常に試験対策に必要な情報が集まっている。

⑤Xくんを知っている学生はXくんにお願いするだけで必要な情報を立ちどころに入手できる。
勉強は頑張っているが友達が多くないAくん、Bくん、Cくん、Dくん、Eくんは、Xくんの友達みんなに感謝され、結果的に自分自身も自然と友達が増え、キャンパスライフが楽しくなってくる。

一方、ガリ勉タイプのYくんのとった試験対策は・・・

Yくんの試験対策といえば「全部の試験科目を必死に勉強すること」だけでした。
今まで以上に外出することは少なくなり、睡眠時間も減り、友達が増えることもありませんでした。
試験当日は睡眠不足が祟り、結果は惨憺たるものでした・・・

相続コンサルタントに向いているのはXくん?それともYくん?

この話はあくまでもフィクションです。
学業が本分である学生ならば、Yくんの行動が求められるのかも知れません。

しかし
「相続コンサルタントに向いているのはどちらか?」
という観点で見ると、圧倒的にXくんです。
Xくんは、相続コンサルタントとして必要な資質をとても高く備えています。

Xくんは
・「複数の分野の専門的な知識を持つ人を探しているたくさんの友人」の困りごとを拾い上げ、

・自分のネットワークの中からそれぞれの分野の専門家としての適任者を見つけ出し、

・その専門家へのメリットもしっかりと与え、

・困っている人たちにワンストップのサービスを提供し、

・結果的にみんながハッピーになるためのキーマンの役割を果たす

という行動をとりました。

相続コンサルタントに向いているのはXくんのような考え方、生き方が受容できる人です。

XくんはYくんに比べたら専門知識の深さではかないませんが、必要な情報を然るべき人に届ける「橋渡し」として、Yくんにはない素晴らしい役割と大きな価値を持っています。
もちろん、Xくんが正しくてYくんが間違いということではありません。
適材適所という考え方があり、それぞれの強みを生かして役割を果たし合うことで相乗効果が生まれ、社会に提供できる価値がよりアップする、ということです。

あなたはXくんとYくん、どちらに近いですか?
Xくんに近いあなたは、もしかするととても相続コンサルタントに向いている人材かもしれません。

え?私の学生時代ですか?
授業に出た記憶はほとんどありませんが、友達がたくさんいてノートを借りる相手には事欠きませんでした。

 

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この記事を書いた人

川口 宗治

川口 宗治

株式会社ライブリッジ代表取締役。
1973年富山県生まれ。
25歳から39歳まで14年間外資系生命保険会社で
セールスとマネジメントに携わる。
2013年、40歳で独立し、ライブリッジ開業。
現在は「相続マーケティング研究所 むねお所長」
として相続ビジネスで成果をあげたい事業者に、
じわじわと確実に効果の上がる各種プログラムを提供している。
特に社員5人未満のスモールビジネスの方へのサポートが得意。
18歳からアメフトを始め、44歳までの27年間現役を続行。
趣味は焚火、スキンケア、カメラ。好きな飲み物はwhisky。