潜在ニードを顕在化させてイルカ!?

2019年8月9日

【お知らせ】
ライブリッジでは現在、
「相続コンサルタントの本当の役割」セミナー
の参加者を募集中です。

関心のある方はこちらをご覧ください。

先日のこと。
私の元にある保険パーソン・Aさんから個別セッションの申し込みがありました。
生命保険業界で約20年の経験と実績をもつAさん。
これからは保険だけではなく、相続全般で地域社会の役に立っていきたいということで、
「顧客から選ばれる相続コンサルタント」
になるために、私の元に学びに来ています。
Aさんの個別セッションでの相談はこのようなものでした。

相続コンサルティングの提案が進まない

Aさんの話は以下の通り。

「生命保険のクライアントで、中小企業の経営者の一家に相続対策のコンサルティングを提供したい。
創業社長は70代で、次の世代への事業承継を考え始めている。
3人の息子のうち、2人は会社に入ってくれていて、1人は公務員。

社長には相続対策の必要性を常々伝えており、その手段として相続税のシミュレーションや遺言書の作成、家族会議の開催などを提言しているが、
”うちは大丈夫だ”
”遺言くらいは書いてもいいが、家族会議までする必要があるのか?”
といって話が先に進まない。
どうすれば川口さんのように相続コンサルティングの案件を有料で受任できるのか?」

というものでした。

話を聞いていると、Aさんとその社長は生命保険では長いお付き合いで、
社長は会社のことや家族のことをたくさんAさんに話をしてくれている、
つまり強く信頼されている関係でした。

だからこそAさんは「社長の一家の相続は、きちんとした対策を必要としている」ということがわかり、
社長への提言を続けているのです。
Aさんは

”一体どうすれば、相続コンサルティングの提案を受け入れてくれるんだろう?”

という疑問を解消するために、藁をも掴む思いでライブリッジに個別セッションを申し込んだのでした。

Aさんのこの疑問は、もっともなものです。
私も創業当初強く強く抱いていた疑問そのものです。
あなたはこのような状況になっていませんか?
また、あなただったらAさんにどのようなアドバイスをしますか?

マーケティングを学び、相続ビジネスで成果につなげてきた私の目から見れば、この問題を解決する方法は明らかでした。
それは・・・

人は売り込まれることを嫌う

Aさんはこう続けました。

「社長は”遺言書は書いてもいい”と言ったのに、それ以外はしたくないと言うんです。
また
”いつ遺言書を書くんですか?お手伝いできることがあればサポートしますよ”
と言っても
”今忙しくて”
とのらりくらりとかわされてしまうんです・・・」

これを聞いて、私の心に少し引っかかるものがありました。それは
「相続対策の必要性が社長に伝わっていないのではないか」
ということです。
この部分について、私はAさんにこのように聞いてみました。

「社長が遺言書は書いてもいい、と言った時に、”なぜ遺言書を書こうと思ったのか”について、どのくらい質問して深堀しましたか?」

「遺言書を書かなかったとしたら、どのような未来が訪れるか一緒に考える時間をどのくらいとりましたか?」

「ディスカッションを進めていく中で、社長本人が”これは絶対に遺言書を書いておかなければならない”という気持ちになっている状態で、具体的な提案をしましたか?」

するとAさんはこのような返答でした。
「あ・・・
そのような質問や議論はほとんどしていませんでした・・・
”遺言書は書いてもいい”という、こちらにとって望ましいワードが出たことが嬉しくて、すぐに
”いつ書くのですか?お手伝いしますよ!”
と言ってしまっていました・・・
これでは本当の意味での相続対策の必要性は伝わっていない状態なんですね。
その状態ではどんな素晴らしい提案も、たんなる”売り込み”に聞こえてしまいますよね」

まさに、本当に大切なことに気づいたのです。

相続コンサルタントは「営業マンではない」

さすがAさん、保険業界が長いだけに、顧客心理をよく理解しています。
そうです、人は「欲しいものを買うのは大好き」ですが、
欲しくないもの、必要性を感じていないものを「売り込まれるのは大嫌い」です。

相続コンサルタントは営業マンではありません。
「売ってやろう」と言う気持ちでは、相続コンサルティング契約の受任はできません。
また、仮に受任できたとしても、形の決まっていない「相続コンサルティング」というサービスをうまく提供することはできないでしょう。

相続コンサルタントは

「クライアントの抱えている真の問題を明らかにし、その問題に焦点を当て、問題の解決に向けて全方位的にサポートする存在」

です。そのために、まずは
「クライアントの真の問題」に焦点を当てることが必要です。
問題の解決策として、様々な相続対策の具体的な実行案がある。
その実行案をうまく進めていくプロジェクトリーダーが、相続コンサルタントなのです。

潜在ニードを顕在化させろ!

相続コンサルタントは、相続コンサルティング契約の提案の際に何よりも大切なことがあります。
それが

潜在ニードの顕在化

です。
クライアントの話をよく聞き、クライアントの心の中を占領している不安を理解すること。
それだけではなく、クライアント本人さえ気づいていない問題の本質、真の問題点を見抜くこと。
そしてその「真の問題点」をクライアントに気づいてもらうこと。
この手順を丁寧に踏めば、クライアント本人が

「私の考えていた以上に問題は深く、多岐にわたるんですね。
このままにしておくわけにはいきません、どうすればいいか教えてくれませんか?」

という状況になります。
相続対策の具体的実行案を提示するのは、この状態を経てからでないといけません。

この大切なことを知っていると、相続コンサルティング契約の受任率は大きく上がってきます。
そして

「潜在ニードの顕在化ができる人」

こそ、相続コンサルタントとしての役割をきちんと果たせる人なのです。


ライブリッジ主催 各種セミナー・講座のご案内

ライブリッジでは現在、

「相続コンサルタントの本当の役割」セミナー

の参加者を募集中です。

<日程>
【Zoom】8月11日(土)10:00〜12:00
【Zoom】8月12日(日)10:00〜12:00
【東京】8月21日(水)17:00〜19:00
【Zoom】8月21日(木)17:00〜19:00
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この記事を書いた人

川口 宗治

川口 宗治

株式会社ライブリッジ代表取締役。
1973年富山県生まれ。
25歳から39歳まで14年間外資系生命保険会社で
セールスとマネジメントに携わる。
2013年、40歳で独立し、ライブリッジ開業。
現在は「相続マーケティング研究所 むねお所長」
として相続ビジネスで成果をあげたい事業者に、
じわじわと確実に効果の上がる各種プログラムを提供している。
特に社員5人未満のスモールビジネスの方へのサポートが得意。
18歳からアメフトを始め、44歳までの27年間現役を続行。
趣味は焚火、スキンケア、カメラ。好きな飲み物はwhisky。