相続マーケティング研究所 むねお所長こと、
株式会社ライブリッジ 代表の川口宗治です。
どんなに素晴らしいサービスでも、それが顧客に届かないと選ばれることはありません。
顧客に届くとは、顧客の頭の中で
「これは素晴らしい!」認知され理解・納得してもらい、
「これが欲しい!」という欲求が芽生え、
「それを購入します!」と行動してもらうことです。
30年以上前の1990年ごろ、まだ携帯電話が普及していない時代にタイムスリップして、
「将来スマートフォンが流行ります。
あなたが望むなら、特別にこのスマホを売ってあげますよ」
と言っても、誰も購入しないでしょう。
理由は顧客の脳内に「スマートフォン」という商品も、その概念も、認知されていないから。
人は認知していないものは選択できない、という脳の機能を持っているのです。
今日は顧客目線の大切さについて、
むねお所長の過去の経験に基づく事例を挙げながらお伝えします。
むねお所長が高校時代に体験した「顧客目線の大切さ」
話は32年前の4月に遡ります。
舞台は富山県内のとある高校の合唱コンクール。
むねお所長、高校3年生の時のお話です。
理由は分かりませんが、この学校は進学校とは思えないほど合唱コンクールと運動会(応援合戦)に力が入っている学校でした。
3年生になったばかりの私たちは5月に行われる合唱コンクールに
「絶対優勝」
という目標を持って臨みました。
私はそのクラスの級長として、合唱コンクールで優勝させるために約1ヶ月、全ての時間と労力を捧げることを余儀なくされたのです!
(おおげさですね笑)
結論を言ってしまうと、前評判では9クラス中3番手グループだった我がクラスは大方の予想を覆し、見事優勝を飾ることができました。
なぜ実力に劣る我々が優勝できたのか?
実力に劣る我々が優勝できた理由はいくつかあるのですが、
「責任者として当時を振り返り1つだけ優勝できた理由を述べよ」
と言われたら答えはこれに尽きます。
「審査員の先生の年齢層をリサーチしたこと」
こんなリサーチをしたクラスは3年8組(私たちのクラスです)しかいませんでしたが、
その結果審査員の先生の平均年齢が当時45歳以上だったことがわかりました。
どの学校でもそうだと思うのですが、合唱コンクールで歌う自由曲の選曲は、
クラス内で多数決で決めることになります。
私たちの高校でもそれは同様で、その結果当時よく合唱コンクールで歌われていた曲は
・サザンオールスターズの「希望の轍」
・チャゲ&飛鳥「LOVE SONG」
・沢田亜矢子「会いたい」
・今井美樹「PRIDE」
・米米CLUB「浪漫飛行」
・チェッカーズ「夜明けのブレス」
などなど・・・
当時の流行曲が体勢を占めていて、高校生にとっては馴染み深くてみんな大好きな曲ばかりでしたが、
審査員を務める先生方にしてみたらまさに「ほぼ初耳」の曲がズラリと並んでいました。
顧客目線で私たちが選んだ曲、それは・・・
そんな中我々のクラスが決めた曲がこれ。
美空ひばりさんの「川の流れのように」
でした。
この曲を選んだ理由は
「審査員の先生がみんな知っている曲で、審査員の耳に心地良く届きやすい曲」
というものでした。
この曲を選んだ私たちは必死に練習をしました。
私たちの合唱のスキルやトータルの完成度は確かに9クラス中3番手か4番手だったでしょう。
しかし評価してくださる先生の審査員の耳には最も印象深く響いたようで、
結果我々の3年8組は「優勝」と言う結果を手にすることができ、むねお所長は級長としてのミッションをコンプリートすることができたのです!
(おおげさですね、パート2)
相続ビジネスでも同じことが起きている
我々の相続ビジネスでも同じようなことが起こり得ます。
どんなにクオリティーが高いサービスがあったとしても、
クライアント顧客の頭の中に届いていなければ、顧客はそれを選ぶことはできません。
逆に(少々乱暴な言い方になりますが)サービスのクオリティが平均的であったとしても、
クライアントの頭の中にしっかりと届いて
「この相続のサービスは私にとって本当に必要なものだ」
という理解をしてもらえたならば、そのサービスは顧客に選ばれる可能性が極めて高いのです。
あなたのサービスは独りよがりになっていませんか?
あなたのサービスには顧客目線という着眼点がしっかりと含まれていますか?
顧客目線を忘れずに、
あなたの役割やサービスが顧客にしっかりと届く状況を作ること。
これが無理な売り込みをしなくても顧客に自然に選ばれる秘訣なのです。